■お墓の引越しについて
田舎から都会に出てきた方など、郷里の実家と疎遠に
なっていらっしゃる方が、「自分は分家で、郷里の本家
の墓のそばに墓があるけれど、その墓をいま住んでいる
土地の近くに引越しさせたい」とおっしゃることはよく
あります。また、「自分は別の宗派に移ったので、今の
菩提寺から別のお寺に墓を移したい」というような要望
もよく耳にします。
こういう時気をつけなくてはならないのは、古いほうの
お墓は従来の宗旨にそって「魂抜き」をしなくてはなら
ないということです。ご先祖の霊は遺骨ではなく墓石に
眠る、と考えられていますので、墓石からまず魂抜きをし、
遺骨をさらえて新しいお墓に移す必要があるのです。
だいたいのお寺さんでは、お墓の引越しを快く思っては
くれません。ましてや自分の寺の墓所によその宗派の
やりかたを持ち込むのは絶対に避けたいことです。
くれぐれも配慮を怠らないでください。「自分は別の宗派
に移るのだから、後は野となれ山となれ」というような
気持ちではご先祖様の供養にも何にもなりません。
立つ鳥後を濁さず。いままでお世話になったお寺さんには
最後まできちんと礼を尽くし、気持ちよく引越しできる
よう心配りをするべきです。もしもその墓所を更地にして
返すならば、墓所の土もある程度の深さまで掘り、その土も
新しいお墓へ一緒に持って行くのがよいでしょう。古いお骨
は土に還すため、土に混ぜられていることが多いからです。
■本サイト人気コンテンツ
★ 霊園墓地と寺院墓地
★ どんなデザインがある?
★ 国産か海外産か?
★ 「いざ」という時…。
★ 石材店の選び方